Pinktan’s blog

観劇した記憶を綴ります。

ホムシューにて亜音有星くんに落ちた話

 

突然ですが、亜音有星くんに落ちました。

 

まず、彼女を認識したきっかけから振り返りたいと思います。

私が亜音くんを認識したのは、タカラヅカニュースのコーナーにあるオーシャンズ11の新公トークが初めてでした。

当時の私はぴよぴよのヅカオタ一年生。なんせクルンテープが初観劇なので、各組の下級生はもちろん、路線スターすら正確に把握できていない頃です。それでも、新公で主な配役を演じるスターがひしめくテレビ画面の中で、一際亜音くんが目を引いたのを、とても鮮明に覚えているのです。

 

印象に残っているのには理由があります。

まず、当時の私はオーシャンズ11のテリー・ベネディクトという役をとても特別に感じていました。まだ宝塚を知って間もなく、見たことのある演目も少なかった中で、たまたま加入していたWOWOWで見ていたのが花組オーシャンズ11でした。そして、その望海風斗さんのベネディクトにすごく衝撃を受けたのです。

このベネディクト役の大当たりが望海さんをトップスターに押し上げる要因の一つになったというのは後に知ったことですが、「夢を売る男」の大ナンバーを力強く歌い上げる姿に、この役を演じるスターさんはきっと望海さんのように立派なスター街道を歩んでいくに違いない!と宝塚初心者ながら、勝手にそう思っていました。

なので、本公演の桜木さんももちろんですが、新公でベネディクトを演じるスターさんのことも無意識に注目していました。当時は新公配役の見方も分からなかったので、新公トークでベネディクトを演じるのが亜音くんだということを知ったのですが。

 

新公トークを見た時、その他出演してるメンバーはそれぞれの役をイメージした比較的ラフな服装をしている中、ベネディクトをイメージした黒っぽいスーツをかっちり着こなしている亜くんを見て、彼がベネディクトを演じるんだなとすぐ分かったのを覚えています。

当時の亜音くんは研3でしたが、まさに研3!という感じで、かなりぴよぴよ、ぽわぽわしていた記憶があります。そしてとっても、とっても可愛かったのです。ぱっと目を引く華というのか、「他の人と違う」と感じさせるものがありました。

当時の私は亜音くんが研3だということも、これが大抜擢だということも知らなかったので、すっごく可愛い子だけど、この子がベネディクトを演じている姿を想像できないなぁと正直思っていました。

また、こういうタイプのファンにはならないだろうなと思いました。昔ファンが殺伐としている界隈にいたので、宝塚ではもっとファンが穏やかそうな人を贔屓にしようと思っていたからです。他にも極美慎くんとかがそうですが、あまりにアイドルらしくキラキラしていると、怖いファンが多いのではないかと考えてしまっていました。(今は宝塚ファンの全体的な年齢層の高さを知っているので、どのスターさんでもそこまで怖い界隈はないということが分かっているのですが)

 

もちろん初心者に新人公演のチケットなんか取れるわけもなく、宙組オーシャンズを見られたのも当日B席から一度だけで、亜音くんに対する認識はそこで終わっていました。まず初心者のヅカ視力では見つけられなかったと思います。一度だけだったので、まかまどのデュエダンに泣き、まかキキのバディ感にひたすらときめくだけで終わっていました。

 

そこから次に認識が改まるのは、オーシャンズ11の新公映像が放送された時でした。

新公トークでの亜音くんを鮮明に覚えていたので、実際の舞台ではどうだったのだろうと気になって、録画して見ました。

そこで、立派な亜音くんのベネディクトが存在していることにとても驚きました。とても失礼なのですが、ビジュアルがあまりにキラキラしているスターさんは、歌・踊り・芝居のどれかに欠点があるイメージが強く、トークぴよぴよした印象から、亜音くんもそのタイプかと思っていたのです。

ところがどっこい、「夢を売る男」の大ナンバーを立派に歌い上げるし、同期の夢白あやちゃん演じるテスを色気ある視線で見つめるし、ジョンソン先生のアドリブにも役から外れず対応するし…。

ビジュアルだけじゃなく、この子はセンスがある!!と思いました。もちろん、研3なのでまだまだ青さを感じさせるところもありましたが、研3でこれが出来ているなら十分だと思いました。そして、このビジュアルでこれができているなら何も文句はないなと思いました。

 

ただ、新公映像を見た時もそう思っただけで、これからが楽しみなスターさんだなぁ止まりでした。ずっと気になりつつはあったけど、本公演で探して見るほどではなかったのです。

 

なので、エルハポン/アクアヴィーテでは複数回見に行ったのにもかかわらず、新公でキキちゃんのお役をやったのにも関わらず、全く注目していませんでした。

アナスタシアも、ジークフリート役が付き、全日程出演することに「引き続き抜擢されてる!」と嬉しくなったまでで、バレエの場面では超絶技巧を見せるキヨちゃんばかり見ていました。潤花ちゃんも大好きなので、リフトをするところなど絶対オペラをのぞいた画面に入っていたはずなのに、あまり気に留めていませんでした。今思えばなんて惜しいことをしていたのだろうと思います。

 

そんな中で、亜音くんに再びズギャーーンっと来たのは、最近亜音くんを好きになった人が皆見ているであろう「夢千鳥」です。

東郷/西条を演じる亜音くんもとても良かったのですが、お芝居より印象に残ったのが、フィナーレのロケットでの亜音くんでした。

最初に言ったとおり、私の場合亜音くんのイメージのベースにあるのがオーシャンズ11の新公トークぴよぴよした姿で、新公映像を見て認識が改まったとはいえ、まだぽわぽわした若手男役さんという印象が強かったのです。なので、ロケットの中心を務める亜音くんの表情がとても男らしくて驚きました。男役としての成長を感じて、なんだか嬉しくなりました。そして何よりそのスタイルの素晴らしさに魅了されました。

お芝居も亜音くんの真っ直ぐさが役にぴったりで、お顔も相変わらず可愛く、これからは亜音くんを見るために宙組のチケットを取ろう〜と思いました。まだ、まだこの頃は軽い気持ちでした。

 

そして、亜音くんのシャーロックでの新人公演主演が発表されました。

もう私も宝塚のことをある程度知るようになっており、宝塚の世界の厳しさ、トップスターになることの難しさを実感していました。なので、そのお芝居の良さ、踊りの良さを知っていながらも、やはりビジュアルが1番の売りである亜音くんが、実力派が占める宙組で引き続き抜擢されていることを嬉しく思いました。

夢千鳥で「亜音くんを見るために宙組のチケットを取る」と決意していた分、ご縁があれば見たいなぁとぼんやりと思っていたのですが、まぁ当たらないだろうなと思っていました。

ツテもないし、新人公演なんて当たるものじゃないと思っていたのです。

しかし、驚くことに友の会でチケットが当たったのです。一次では新人公演しか申し込んでいなかったのに。まさかまさかでした。

ですが、当時は初めて新人公演が見られる!という喜びの方が優っていた気がします。たまたま見られるはじめての新人公演が亜音くん主演で嬉しいなぁというくらいの気持ちでした。この一枚のチケットから、大いに亜音くんに狂わされるだなんて思いもせずに…。

 

新人公演の前に、一枚だけ本公演のB席のチケットを取っていました。宙組は一度だけ見られればいいなぁと思っていたので、作品を楽しむつもりであまりオペラも使わずに見ようと思っていました。もちろんマカロンシャンシャンペンライトも買うつもりはありませんでした。

 

お芝居では、Twitterで目にしていた「新メシ」って「新時代のメシア」っていう意味だったのか〜と思ったり、「犯罪シンジゲート」の厨二感ににやけたり、ヅカオタがよく宣言するも失敗してしまう「全体を見る」ということを本当に実行できていたと思います。亜音くんの新人公演を見られるということで、セリフをもらっていることに喜んだりしていましたが、お芝居ではそこまででした。

 

そんな余裕ぶってた私は、デリシューのとある場面で雷のような衝撃に打たれました。

それはキキトワネット様のお茶会の、ガトーフレーズ三兄弟の亜音くんです。

本当に、本当に何気なくオペラをあげたのです。B席からでは顔もはっきり見えないので、あのイチゴの帽子を被った三兄弟は誰がやってるのかな〜という軽い気持ちでオペラをあげました。

そこには、目に入れても痛くないくらいに可愛い、可愛い可愛い亜音くんがいました。

 

正直、私は混乱しました。こんなに可愛い存在がいても良いのだろうかと思いました。今思い返せば、こんな客席で興奮したのはヅカオタになってはじめてだったかもしれません。楽しみにしている公演ほど、前情報を仕入れるものですが、この宙組公演に関してはそういうことを何していなかったので、本当に衝撃を受けたのです。

 

そこからというもの、全場面で亜音くんを探していました。「全体を見る」なんて余裕は吹っ飛んでしまいました。パリ野郎で目があった気がした時には死ぬかと思いました。パレードでもWトリオで目立つ位置にいてくれて嬉しかったです。

 

しかし、それでもこの一回の観劇だけだったら、「亜音くんを観に行くために宙組のチケットを取る」の気持ちが強化されただけで済んだことと思います。少なくともホムシューを追加することはなかったでしょう。

 

ですが、私にはシャーロック新公のチケットがありました。亜音くんが大劇場で主演を務める姿を生で見ることが出来たのです。

 

その新人公演を見て、私は本公演を追加することに決めました。

なぜなら、本公演の亜音くんを一から十まで追わないと絶対に後悔すると思ったからです。

大劇場の真ん中に立つ亜音くんは、あまりにも格好良すぎました。本当に立っているだけで良かったのです。さらに、生ではじめて聴く亜音くんの歌声は、とっても心地よいもので、このお顔にこの歌声、ずるいと思いました。

せっかくの新人公演、宙組の下級生をたくさん覚えられたらと思っていたのに、結局亜音くんにオペラを上げ続けて終わっていました。

 

こうして本公演を追加し、観劇した後。もう1公演ホムシューを追加してしまいました。なぜなら、自分が永遠に亜音くんを見ていられるということに気がついたからです。好きなジェンヌさんはたくさんいますが、ここまでオペラを上げ続けることができるのは亜音くんが初めてでした。あまりにも可愛く、イケメンで、綺麗で。もう私は亜音くんの虜でした。

 

そこから何回公演をおかわりしたことか。マイ楽を迎えてしまった今、ひたすらに芹香さんのカフェブレに写り込んでいる亜音くんをリピートしています。Blu-rayも買ってしまいそうです。これから秋が始まりますが、なんだか春が来た〜という気持ちでいます。

 

亜音くんが立派な男役さんになっていくのを、今から見守れると思うととても嬉しいです。

亜音くん、応援しています!!